10月29日(日)  12:30 〜 15:30   会場: 大阪学院大学



テーマ  世の中が良くなるよう、法律をひとつ作れるとしたら
 

 
■出場参加校 大阪国際大和田高等学校 
  相愛高等学校
  大阪信愛女学院高等学校
  上宮高等学校
  大阪学院大学高等学校
  大阪府立春日丘高等学校
  プール学院高等学校
今年も会場は大阪学院大学の立派なホールを貸していただきました。


■開会式12:40〜
選手入場及び選手紹介 司会:白川先生,冨田先生
プレゼン甲子園2006にご参加いただきましてありがとうございます。
プレゼン甲子園2006のテーマは「世の中がよくなるよう,法律をひとつ作れるとしたら。」このテーマをもとに,プレゼンテーションを行ってもらいます。


奥田会長先生の挨拶

みなさんこんにちは
プレゼン甲子園2006ということで,4回目を迎えます。4年目を迎えるということは非常に大切なことで,ここまで4回のセッションで指導してくださった先生方,会場を提供してくださった大阪学院大学,東京からはプレゼンピックという形で関係している先生方。それに企業関係の方々,いろいろな方々に支えていただいていることに感謝いたします。

大阪私学教育情報化研究会では,授業キャラバンと,ICTプロジェクトという二つの大きな取り組みを続けている。このプレゼン甲子園は,ICTプロジェクトの方です。一般的に,ICTといったときに,それは「Information and Communication Technology」の略だが,この会ではあえて,Iを「International」のIと捉えている。生徒さんのプレゼンテーション能力の向上と合わせて,先生方のスキルもアップするという意味も持った研究会です。

今日は7チーム,いろいろなアイディアを出して作ったプレゼンが披露されると思います。短い時間ですが,思う存分力を発揮していただきたい。がんばってください。



選手宣誓 (上宮代表,プール学院代表)

宣誓!われわれ選手一同は,プレゼンテーション精神にのっとり,正々堂々と戦うことを誓います。

今年のセッションの振り返り

司会
それではプレゼンテーションをはじめる前に,今日の本番を迎えるまでの間に行われた4回のセッションの過程を説明します。

米田先生
ちょっと話をはずします。この左側の画面,ドミニカ共和国の村上先生とつながっています。村上先生にプレゼンをお願いしています。

1回目(場所:上宮高校)
名札をつくって,シールを貼った。そのシールを貼った理由をみんなの前で発表する。それから,インタビュー。

2回目(場所:大阪国際大和田高校)
「This is Me」をやりました。グループにわかれて,それぞれで発表をして,そのグループの中で一番うまい人を選んで,それをさらにブラッシュアップする。そういう活動でした。

3回目(場所:大阪信愛女学院短大鶴見キャンパス)
パスタを作って食べて,昼からセッションをはじめるという会でした。ひとりひとりが喋る。ハニカミプレゼンテーションなどなど,プレゼンテーションゲーム的なことをやった。図形の伝達とかもありましたね。
感情の表現も面白かった。「○○さん」という人の名前の呼びかけを,感情を込めて言葉にすることで,喜怒哀楽などの感情を表現する練習でした。それから記者会見もやりました。選挙のような形で。

4回目(場所:上宮高校)
プレゼンテーションの練習。俳句のようなものを3つつくってやりましたね。その後,パワーポイントでキャッチコピーをつくったり,しながらスライドの作り方をやりました。

こうしたセッションを経て,今回のこのプレゼン甲子園のページに記録を刻むことになります。緊張していることと思いますが,がんばっていきましょう。

 

村上先生
ドミニカは現在,10月28日,夜の11時47分です。外は真っ暗ですが,明日はお休みですので,近所の子どもたちが遊んでいました。気温は27度。常夏とはいえ,夜は虫の鳴く声が聞こえます。

ドミニカの人は非常にゆっくりしていて,明日できることは明日やろうという気質です。日本の人は,明日の仕事も今日できるならば今日やってしまえという気質でしょう。もちろん,そういう人ばかりではないが,それが日本を支えてきたということもある。

しかし「明日やれることは今日はしない」というのは,実は,今日という日を大切に過ごしているということだと,現地に来て感じています。仕事でがんばってきた大人たちは「ゆとり」ということを言い出した。だけどまだまだ「ゆとり」の本当の意味をわかっていないのではないかと最近思っています。みなさんも今日の時間を大切につかってください。プレゼン頑張ってください。

米田先生
村上先生ありがとうございました。村上先生から送っていただいたドミニカの写真です。綺麗なところですね。常夏。ハワイのようなイメージでしょうか。


【発表の順序をきめます】
小池先生:ここに名前を書き込んでいただくとあみだくじで順番が決まります。

1番 相愛高等学校
2番 大阪府立春日丘高等学校
3番 大阪信愛女学院高等学校
4番 大阪学院大学高等学校
5番 大阪国際大和田高等学校
6番 上宮高等学校
7番 プール学院高等学校

審査方法説明:↓(山本先生)
 審査員の先生には細かい審査用紙を配付していますが、応援以外の見学の方には一番良かった高校とその理由を書く用紙を配っています。また、男山中学校のゲストの中学生審査員には「なるほどこうなるか」という審査用紙を配っています。
審査員委員長
大阪学院大学教授 白川先生

審査員の紹介

 

大阪学院大学経済学部教授:   白川 先生
大阪国際大和田高等学校長:   奥田 先生
大阪薫英女学院高等学校:   津田 先生
京都女子高等学校:   成瀬 先生
清教学園高等学校:  山本 先生

■発表13:30〜
 
1) 相愛高等学校
「たばこを吸ったことがある人はいますか?」
会場アンケート。
たばこについて調べました。


喫煙はもはや非行ではなくニコチン依存症
小学校6年生で20%,高校3年生で70%
中学校のときの同級生で男子が全員たばこを吸っていた。
女子も2人吸っていた。
どこからたばこを入手したか? 自動販売機が最多。
コンビニ50%,たばこ屋25%

未成年喫煙者の割合や入手経路のグラフや身近な例を挙げて現状を説明。

副流煙はアルカリ性で、化学物質過敏症という病気をも引き起こす。
普通のたばこ嫌いならともかく,化学物質過敏症の人は,たばこに
触れただけで失神したり,命を落とす人もいるらしい。

対策としては,たばこの煙を全く吸わないこと。
道端に出ると,歩きタバコをしている人がいる。
外を気楽に歩きたいのに,タバコの煙があふれている。

主流煙
副流煙ほど有害ではないが,それでも害は大きい。
タール,カドミウムのほか,発がん性物質。
肺がん,胃がん,心筋梗塞のほかたくさんの病気にかかるおそれがある。

左側が喫煙者,右側が非喫煙者の肺と心臓の写真。

一日に1本でも減らしてみてはどうですか。
「たばこ一本よりバラ一本」を合言葉に、
新法律「たばこ販売禁止・廃止・中止」を提案。

司会:トップバッターやけどどうでしたか?
―伝わったと思うけど,てんぱった。緊張した。

   
2) 府立春日丘高等学校
突然ですがインタビュータイムです。
どのようなことに萌えを感じますか?


―うちの犬
かわいいものに萌えを感じると?
―はい

どうでしょうか?
―特別感じたことはないですけど,
オタクになれる方は尊敬したいですね。

どうでしょうか?
―かわいい女子学生とかですかねぇ?

わたしたちは萌えを世界規模で統一してみたらどうだろう。
というわけで,萌え文化振興法を考えてみました。

萌えの起原は、万葉集の志貴皇子の歌を起原とします。
昔から美しいという意味で使われていました。

日本橋,秋葉原では,オタク

フランスでは, ワビ サビ モエが
日本文化の象徴の三大キーワードとなっているらしい。

日本のアニメは海外でたくさん放送されてきた。
ここで問題です。
日本のテレビアニメの輸出量は全番組の何%ぐらいでしょうか。
正解は 60%です。

この結果からわかるように,いまや日本のアニメは世界中にあふれている。
フィギアも人気がある。日本を売り込むためにこれほど強力なものはない。
海外の小学生はポケモンを理解するために,日本語の勉強をしている。

日本の文化を世界に広げることで,平和の心を広げる。
日本でキャラクターを募集して,それを海外の人に審査してもらう。
世界に受け入れられるモエ文化を研究,発展させる。
世界規模でキャラクターコンテストを開いてはどうか。
さまざまな文化の理解・融合。世界共通の文化ができる。
互いの理解が深まる。世界平和につながる。

明日からみんなでモエという言葉を連発しましょう。
萌えが世界を救う。
萌え文化振興法はどうですか。

司会:出だしのインパクトはなかなかのものでしたが。
―関西ののりしかないかなぁと思って。

司会:小池先生どうでしたでしょうか?
―明日の授業からモエモエの連発です。

 
3) 大阪信愛女学院高等学校
こんにちは大阪信愛女学院高等学校です。
客席にいる景山さん!


インタビューしたいと思います。
あなたには,昔えがいていた夢がありますか?―たくさんあります。
それはかないましたか? ―少しずつかないつつあります。
いまからの夢はどうでしょう? ―そうですね,たくさんもっていたいと思います。

今夢はありますか?―ないです。
ありがとうございました!
今,夢はありますか?―あります。
かないそうですか?―かなえます。
力強い言葉ありがとうございます。

さて,最近,ニートやフリーターという話をよくききますが,
ニートは15歳から35歳までの人で,就学や職業につかない人。
フリーターは増加傾向にあり,201万人
ホームレスは年々減りつつありますが,0にはほど遠い。

ニートやフリーターの人たちの中には夢を失った人が多い。
あなたには夢がありますかと信愛女学院の中で聞いてみると,
YESが45,7%,夢のない人の方が多い。

ニートの例その1:
ニート歴3年のNさん。
この人はかつて夢があり,挫折してニートになった。
ニートの例その2(石部先生の写真↓)
この人にもかつて夢がありましたが,今は別の仕事についている。
わたしたちが提案する法は 「夢の仕事だ,ヤッ法」です。

一生に一度一日だけ,自分の好きな職業に就ける。
中卒以上60歳以下のみ適応。
学生には保護者の同意が必要。最低限の訓練が必要。
資格などが必要な場合,その専門家の助手を一日体験する。
期間中,欠勤,欠席扱いにはならない。公序良俗に反しない職業。
関係する職業の人とふれあい,希望を見出すのが目的です。

Nさんは,商品開発研究者としてはたらくのが夢だった。
実験にいそしむNさん。(写真)

石部さん
漫才師の夢を体験(写真)

あなたの夢はなんですか?
ニートやフリータに希望や将来について考える機会を与えることができ、
仕事をすることの楽しさを感じたり、夢を目指して努力したり今の仕事に
誇りをもつようになるかも。
「夢をあきらめず、夢をつかみとれ!」

司会:とっても元気いっぱいの内容で,
趣向を凝らした内容でしたね。苦労した点は?
―ほかのイベントなどが重なっていて,
みんながんばって画面を作ってくれたりして,楽しめた。
―人に自分の伝えたいことを伝えるのが難しかった。

   
4) 大阪学院大学高等学校

5・・・ 4・・・ 3・・・ 2・・・ 1・・・

ゴミに関することを調べてきました。

ゴミを燃やすと熱が出ます。
熱が出続けると地球が汚染されます。

熱を出さないためにはどうすればいいと思いますか。
会場:リサイクル! ありがとうございます。
使えるものは使えなくなるまで使う、それがリサイクルです。

個人での取り組み
ポイ捨てをやめてそのゴミを持って帰る
などなど,いろんな取り組みがあるはず。
国レベルでの取り組みとして,リサイクル法が考えられる。

中にはリサイクルできないものもあります。
マザーボードや冷蔵庫。
マザーボードは地球を汚染する物質が使われているので
リサイクルは難しい。けれど,車はリサイクルができるように
なってきた。冷蔵庫やブラウン管テレビはまだまだ難しいようです。

自分たちが考えた結果,現在でも取り組まれているものもありますが,
それなりの罰則が必要。

懲役1年以下,もしくは100万円以下の罰金
世界中で取り組めば地球温暖化は防げるはず。

司会:林先生何かないですか?

―環境に対しては自分の身近にある一人ひとりの行動がすごく大事。
情報の先生が多いこういう場で,マザーボードのことを取り上げたのは
よかったと思う。

 
5) 大阪国際大和田高等学校

新しい法律を考えるにあたって,まず困っていることを
たくさん上げてみることからはじめました。
いろいろ出たんですが,このメンバーの中のお姉ちゃんの
足が臭くて困ったというのがありました。

そこで、靴のかかとを踏むな法 を考えてみた。

かかとを踏んだら靴が傷む,ちょっとかかとが出る分くさい。
発見したら,たとえ一般人でもその場で罰金1万円。

くつのかかと,何故踏んでいるのでしょうか。

クラスでアンケートをしてみた。
くつのかかとを踏んでいる人
はい 3人, いいえ 37人
理由は,足がでかいから,かっこいいから,らくちんだから。
(前置きはこれくらいにして,まじめな話)

そもそも法律とは?
〜してはいけないと禁止し,違反した場合に罰するというものばかりです。
世界には一風変わった法律もある。
猫を電子レンジに入れてはいけない。
キリンを散歩させてはいけない。など・・・

 

世界最古の法律
ウルナンムさんが作ったウルナンム法典。
離婚などを罰した。

法律はいつも禁止してばかりで,暗い気分になる。
だから私達が考えたのは,自分の誕生日,
つまり生命を大切にする【誕生日法】です。

10月29日 誕生日の方いらっしゃいませんか。いらっしゃいませんね。
わたしたちのメンバーの中に最近誕生日だった人がいます。
こないだ誕生日だったそうですがどんな誕生日を過ごしましたか?
―7時間目まで授業をして,家に帰ってもケーキはもう大人だから
いらないでしょといわれた。

 

ずばり誕生日法では,学校・仕事などを休めちゃうわけです。
友達や家族,恋人などを一緒に休ませることができる、これでハッピー。
しかしアンケートをとると,この法律にはこんな欠点が。

・会社,学校などに人がそろわなくなって,世の中がややこしくなる。
・友達にたのまれたら休みたくなくても休まなければならない。   
この法律を社会秩序を保ちながら施行するためにどうすればよいかを考えた。

1)全国民がHappy Birthday Cardを所有
2)休む1か月前に申請          
3)一緒に休んでもらえるのは最高3人,年に3回まで。

この3つを守ればさきほどの欠点も解決できる。
自分の生命を大切にすることに繋がる。
ハッピーバースデイカードはこんなもの。
みなさんにもお配りしたいと思います(実物↓)。

司会:起承転結いろいろな形でまとめられていました。終わってどうですか?
―緊張しました。
―緊張したけれど,大きな声で話しができてよかった。
―緊張したけど,やってよかったと思う。

米田先生:
観客の方々は飽きずに聞いた。いろんな工夫があった。


6) 上宮高等学校

全国の年間の気温をしらべてみたら,大阪が一番あつかった。

このまま気温が上昇し続けると,
しんどい, 熱中症の人が増える,勉強に身が入らない
6月から夏休み!,冬休みがなくなる,クリスマスが暑い

ヒートアイランド現象
コンクリートは熱をためこみやすく,
夜間まで熱を放出しつづける。
この赤い部分がヒートアイランド。

こんな状況になってしまったら大変です。どうすればいいか。
緑を増やす,川や池を増やす
風鈴をつけたい(気分だけかい!というはげしいツッコミ。)

誰もが手軽に出来ることはないかと考えていて, 「打ち水」を思いついた。
道路などに水を撒く,日本の昔からの風習です。

ぼくたちが考えた打ち水法
・使うものは500ミリのペットボトル
・お風呂の残り水などの使い道のなくなった水
・7月23日大暑〜8月23日処暑
・時間帯は午前9時〜11時
この時間にやるのは,気温が高いときにやると,
逆に蒸し暑くなってしまうから。

ペットボトルを使えばどこでもできる
500ミリ×1億人=5000万リットル

大阪ドーム 120万立方メートル
大阪ドーム 約40杯分の水

40杯ってこんなんです。(大阪ドーム40個分の写真↓)
大阪ドーム40配分の水で日本を涼しく!かなりすずしくなる

打ち水法ができると
・気温が下がる
・みんなが元気になる
・熱中症の人がいなくなる
・勉強に身が入る??
・夏休みが過ごしやすくなる
打ち水法の実現を!

司会:具体的な数値を出して発表してくれて参考になりました。どうでしたか?
―緊張しました,  ―僕が考えてたネタ半分もいえてないけど,わかりやすくできたと思う。

司会:3人で堂々としている姿はよかったと思います。村嶋先生,何か感想をお願いできますか。
「のりつっこみ」は今までに無かったので楽しく見させていただいた。笑いもいっぱいあって,大阪らしかったです。

   
7) プール学院高等学校
○選ばれなかった子供たち○
突然ですが「106万7000」これはなんの数字でしょう?
これは2005年度に生まれた赤ちゃんの数です。

じゃあこれは?「28万9127件」
2005年に人工妊娠中絶の数。過去50年間で最小。

何か気づきませんか?
ふたつの数字を足して,割ってみると,5人に一人の命が選ばれない。
わたしたち5人のうちの一人が生まれてなかったかもしれないということ。
中絶をやめさせたいというのが私たちの願いです。

中絶は,「母体保護法」という法律に基づいて,
望めばすぐにできてしまう状況にある。
どうすればいいか。 罰金?逮捕?
それでは根本的な解決にならない。
男の人にも女の人にも理解して欲しい。

個人個人の意思の問題だと考えました。
だから教育を変えるということを提案したい。
学校教育法の中で,教育に関することが定められている。
わたしたちはここに,
「生命を大切にし個人を尊重しあい,
お互いの違いを認め合う能力を養うこと。」
という項目を付け加えたい。

性教育を中学校で必修というのはどうでしょう?
授業で取り扱うときに,もっと身近に感じてもらえる方法はないか。

実際に中絶経験のある人から,妊婦さんから,産婦人科の先生から
男女一緒に授業を受けるなど教科書や先生の話だけでは学べない
教育をめざしたい。


みんながしているから私も・・・。
ではなく
自分の考えをもち,それを人に伝え,互いの違いを理解し合う。

司会:二つの画面をうまく使ってやっていたけど,やってみてどうでしたか。
―言葉を選ぶのが難しかった。
司会:テーマが難しかったですからね。

司会:石部先生どうでしたか?

石部先生:←
難しいテーマをわかりやすく扱っていてくれたと思います。

   
■エキシビション14:30〜上宮高等学校教員チーム   パワーポイントを使わずにプレゼンすることに挑戦します。(演劇風)

主人公:おもろないわぁ 法律のせいや。
謎の女の声:西の国にいくと幸せになります。誕生日が同じもの同士,コミュニケーションをしなくちゃいけない国です。
主人公:西の国って? コミュニケーションってなんですか?ちょっと!

(西の国への道)
別の男と女がすれちがう。
男A:誕生日いつですか?
女:7月21日です。
男A:7月21日!?僕もそうです。
(コミュニケーションがはじまる)
男A:あなたみたいなきれいな人に,紹介したいものがあります。この薬をひとつ飲むと5キロやせます。2つ飲むと20キロやせます。もしこれをかってくれたら,今回はもう1セットつきます。

女A:ほんまに!?欲しい欲しい!
男A:あなたは誕生日が同じですから,通常価格50万円のところ,特別に9800円でどうですか。
主人公:ちょっと!ちょっとー!自分らなにしてんの?さっきから聞いてたら。
男A:何って,コミュニケーションですよ。
主人公:あかんて!完全にだまされてるやん。
男A:いやいや,法律ですから。
主人公:法律て,自分,だまされてんねんで?
女A:はい,わかってます。
主人公:わかってますて,自分,それでしあわせなん?
女A:いやー・・・。(困惑)

主人公:幸せちゃうんか。あのね,西の国にいって,同じ誕生日の人とコミュニケーションしたら幸せになるっていう話をきいた,一緒にいかへん?
男A,女A:うんうん,いこ。
(西の国への道)
男B:誕生日いつ?
男C:3月
男B:ほんま?ほな,コミュニケート,する?
男BC:おー!しようや!
いきなりなぐりあう二人

主人公:まてまてーぃ!そんなことしてて幸せなんか?
男BC:うーん。どうやろ。
主人公:西の国にいったら幸せになる国があるらしい。いかへん?
男BC:いくいく
(西の国?)
主人公:えらいとこまできたで。どこにあるんやろな。もうしんどい,もうやめよ。
男B:おまえがいいだしたんやろ。
主人公:足痛い
男A:足もんだろか?

主人公:やめろや
女A:もみましょか?
主人公:ほんまに?(デレデレ)
主人公:ほなちょっとがんばろ。
謎の女の声:やっとわかったね。だんだんわかってきたでしょ。コミュニケート。
主人公:うん,こいつらとおったら楽しかったよ。
謎の女の声:じゃぁ,法律つくるとしたらどんな法律つくる?


主人公:(男A,女A,男BCを指して)おんなじ誕生日どうし?
主人公:おれだけおんなじ誕生日の人おらへん。同じ誕生日の人さがして,コミュニケートしたい。さがしてくれるかな?
この会場の中で,
1月うまれの方いませんかね?(2人)
2月うまれは?(4人)
3月うまれ?(7人)
4月うまれは?(4人)
5月生まれは?(4人)
ここまで同じ誕生日同士の人はいない。
6月生まれの人は?
―6日!
―23日!
―11日!
―3日!
―14日!
―6日!
お!!!!
6月6日の人おったで!(主人公も6月6日という設定にここでなる)
主人公:何座ですか?
会場の6日生まれの二人:ふたご座です
主人公:おーいっしょいっしょいっしょ!コミュニケートできてるやん。こんな法律つくりたい。同じ誕生日やってわかった瞬間コミュニケーションできた。こんな法律つくりたいねん。
謎の女の声:いいと思う。
主人公:同じ誕生日の人みつけて喋りあったりコミュニケーションしたいと思う。みんなはどう思う?
みんな:いいと思う。

司会: どうでしたかみなさん?
 ―めっちゃうまかった演技が。
 ―画面がなくても伝わったのがすごい
 ―いい感じでした

生徒のみなさんも参考になったのではないでしょうか。

   

◆会場から今日の感想


司会:では,審査結果発表の前に,今日はたくさんのみなさんに来ていただいています。 その中に,プレゼン甲子園OGの人がきています。 加納さんいかがでしたか?

―こんにちわ,私は第1回のときに出ました。そのときは先生も私たちも手探りで,そのときはじめてきたときの印象として,画面が2つあることに驚いた。今回はどの学校の人も画面2つで構成していて,みんな元気があって,練習している様子がよくわかった。私はいま,奈良県立医科大学の学生です。このプレゼン甲子園で役立ったのが,大学受験の面接。話を構成する力,人前で話をする経験,大学の授業でも,先生のかわりに講義したり,プレゼンしたりするときに役に立っている。

司会:すばらしいプレゼンテーション能力を伸ばしていただいて,みなさんも大学にいったら,この経験を活かしてください。

では次に,東京から先生方がきてくれています。増澤先生に。

増澤先生
東京から5名の仲間を連れて見にきました。
僕はこれまで3回参加させていただいたんですが,昨年度はセッションにも一度参加した。みなさんが成長していく過程を見させていただいた。緊張してるのか緊張してないのかさっぱりわからないくらい,よく練習している。
東京では12校でやっている。東京だけでなく他府県からも。みなさんと違って,東京でやると緊張している生徒が多い。もちろん緊張感も大切なものだと思う。いつも私がお願いしているのは,聞き手の気持ちになってやってほしいということ。地球温暖化の発表をしてくれた大阪学院大学高校の最後のまとめよかったですね。心のリサイクル。すばらしい言葉でした。

下野先生
練習の成果がよく感じられた。東京では発表する側と見る側との間に隔たりがある。プレゼン甲子園は,それがない。セッションの効果はちゃんと出ている。さきほど卒業生の話がありましたが,大学でも,社会でも自分の考えを伝える場がありますから,きっと役に立つと思う。

水野先生
西へいくと幸せになれるというコントがありましたが,今日は幸せな気分になりました。みなさん画面のつくりもよかったし技術もたかかった。今は技術的なことに意識がいきがちだけれど,実際には伝えたいこと,内容が大事になってくる。

穴田先生
とてもすばらしかった。長時間でも飽きなかった。東京のプレゼンピックはこれから発表の準備をはじめる段階。とても参考になった。

毎回出席していただいている日本文教出版から,

辻田さん
みなさんが使っている教科書とか,お使いの教材を作っている会社のものです。今回のみなさんのプレゼンを見せてもらって,私,第2回から3回連続で見学させていただいておりますが,どれも努力して苦労してつくっているプレゼンだと思って感心しています。大学にいったり社会にでると,自分の言いたいことがたくさん出てくる,自分の人生を左右するような場面も出てくる。もっともっと人をひきつける方法も考えられるようになってください。東京のプレゼン大会も毎年見学しています。東京でもみなさんに負けないくらいよいプレゼンをしている。いずれ東京と大阪で交流がもてるといいと考えています。がんばってください。

■VBへの書き込み(発表者の今日の感想)
   
■審査の発表15:35〜

←奥田会長先生
 
優 勝:大阪国際大和田高等学校
 
準優勝:上宮高等学校

準優勝:大阪信愛女学院高等学校
 
デザイン賞:大阪学院大学高等学校
 
科学賞:相愛高等学校
 
ヒューマニズム賞:プール学院高等学校
 
浪速っ娘賞:春日丘高等学校

優 勝:大阪国際大和田高等学校
優勝賞品 授与
準優勝:大阪信愛女学院高等学校
準優勝:上宮高等学校
デザイン賞:大阪学院大学高等学校
科学賞:相愛高等学校
ヒューマニズム賞:プール学院高等学校
浪速っ子賞:春日丘高等学校
   
講評

↑山本先生:
毎年評価が難しいですが、今年も同様でした。客席のみなさんに書いてもらったことを、お伝えしたいと思います。

■大阪国際大和田高校
一般の審査でも国際大和田の得票率が高かったです。インタビューをしたり,カードを配ったり,いろいろな工夫がバランスよく含まれていました。

■上宮高校
審査員の評価がとても高かったです。打ち水を法律にもっていくまでの過程が緻密に組まれていました。役割分担もはっきりしていて,わかりやすかったですね。

■大阪信愛女学院高校
観客席の評価が高かったです。見ていて楽しかったし、実際にそういうことができたらいいなぁと思いました。学校の日頃の雰囲気が伝わってきました。中学生の三橋君の評価には,「ニートやフリーターのことを面白い表現ができていてよかった。」とありました。

■プール学院高校
ほんとに難しいテーマを,自分たちにひきつけようという気持ちが感じられました。スライドもシンプルでわかりやすかったです。

■府立春日丘高校
提案が斬新で,文化から世界平和にまでもっていったのが評価されました。

■大阪学院大学高校
デザイン賞です。二人でよくぞここまで残ってくれたことを評価します。画面にすごくインパクトがあり、強く印象に残っています。

■相愛高校
当初から二人でしたね。二人だけで参加というのは、このプロジェクトでは少ないですね。しかし、データが緻密で,非喫煙者に対する害を喫煙者が自覚できるものでした。たばこは絶対にやめた方がいいと思うと,中学生からのコメントが多かったです。

司会のクロージング
いまから約5か月前に,みなさんははじめて顔を合わせました。
他校生とのコミュニケーションも,メールをやりとりするまでになっているらしいです。
プレゼンテーションとコミュニケーションについてさまざまなことを考えてきました。
参加していただいた生徒の皆さんや一緒に指導してきました先生方の指針となったことと確信しています。
会場に来ていただきました皆様、どうもありがとうございました。
これをもちまして,2006年のプレゼン甲子園を閉会させていただきます。

   
■指導者ミーティング
   

ではまず,引率の先生方,少しコメントをいただけますか。

吉村先生(春日丘高校)
9月はなにもできず,10月のはじめに修学旅行,そのあとテスト,そのあたりからやりだした。教師の見習い期間を設けてとかどうとかありふれたことをやっていたので,練り直しを命じたこともある。ここに連れていらっしゃっていた先生方のご苦労がよくわかりました。

石部先生(大阪信愛女学院高等学校)
実は生徒を甲子園に出したのは初めてでした。古矢先生がほとんどやってくださったので。

古家先生(大阪信愛女学院高等学校)
彼女たちそれぞれ個性があるので,意見の出し合いまでは順調だけど,その後はふくれている子もいた。それでもなんとか,かんとか。いい勉強になりました。

山本先生
1〜4回のセッションを通して,生徒のモチベーションは?

古矢先生
はじめは内にこもっている様子だったけれど,4回目が終わると,他の学校と戦うということになり,負けたくないという気持ちが強くなったようだ。どうやったら勝てるかということを意識しはじめたと思う。すごく考えられるようになったと思う。

池田先生(上宮高校)
最初は法律というテーマだったので,かなり難しく考えている様子だった。いまの法律を守らせるための法律なんて込み入ったことを考えている子もいた。打ち水法はいろいろ出した中でキープしていたネタだった。ほかにもいろいろ考えたようだけど,断念し,キープでおいておいた打ち水にした。最後の追い込みはすごいものがある。スライドは1週間でつくった。

山本先生
男の子はセッションの連続で気持ちを保つのが難しいと思うけれど。

池田先生
彼らについては,非常に明るい子だし,その心配はなかった。彼らは大和田が優勝候補だと感じていた。だから大和田に勝つためにはどうすればいいかというふうに考えていたと思う。

野村先生(大阪国際大和田高校)
指導された吉田先生が来れなかった。去年までをみていると,個性的なプレゼンがうける雰囲気があった。でも吉田先生としては,基本にたちかえったものにしたいという指導方針だった。彼女たちの考えは,みんなにわかるようにということがあった。画面の文字も最初はたくさんあったようだけど,かなり手をかけたと思う。プレゼンの練習はこの1週間が最後の追い込み。昨日の7時過ぎまで台本を練っていた。今日の朝も2時間くらい,練習していた。どんなに詰まっても台本無しでという意地があった。

山本先生
時間的に厳しいというのはどのチームを見ていても推測された。


小池先生(プール学院高校)
プレゼン制作最短記録,金曜日5時過ぎからつくりはじめたのかな? 昨日は1時〜7時。ディベート形式にしたいとか,こんなテーマにしたいとか,ばらばらの考えだけれど,あった。それを組み立てることができたので,よかったと思う。でも,明らかにリハーサル不足。学校に帰って,講堂で表彰状を全校生徒の前で授与される予定。そういう舞台にあこがれていたようなので,よかった。

笹谷先生(相愛高校)
セッションには2回しか出ていない。いろいろな面で,努力不足。自分が一番この会に出たかったので,自分自身にはよかった。生徒に募集をかけようと思ったときに,何も材料がないので,何か作りたい。教室に張れるようなポスターのようなもの。引率して連れてくるわけですけれど,毎回違う学校に行くのには抵抗があったようなので,一箇所でできるといい。終わりが遅くなる,終わると生徒だけを帰していたが、女子なので最寄り駅までは連れて帰るのが一般的だと思うので、だれか全員を最寄駅まで連れて行けるといいと思った。

山本先生
大阪学院さんは引率なしですね?
―なしです。
他の先生で何かクレームが出たという事例はありますか?
―とくにない
今日のプレゼン甲子園について,こういう点が変わってきた,それはどうなのかという意見を聞きたいのですが。OBさんどうでしょう?

OBの参加者
―1回目のときは先生方も手探りであることがあったと思う。回を重ねるごとに,改善されていることもあるでしょうし,プレゼンの水準も上がっているのではないでしょうか。大学では,語学専攻で,人前で話しをすることもあるので,この会での経験は役に立っていると思う。
―プレゼンの完成度はレベルアップしていると思う。1回目のテーマは旅行先のことだったと思う。具体的にどこにいくかということに力を入れすぎて,プレゼンの構成とかに力を入れられなかった。今回のものを見ると,改善されていると感じた。

山本先生
先生に何かいいたいことありますか?

OBの参加者
―(1回目のときは)会場のスクリーンの数を全然知らなかったのが痛かった。
―だいたい二人と意見は同じなんですが,先生方の指導の方法は,学校それぞれだったと思う。小池先生は放置に近い指導だった。第1回目はそのあたりの違いもあって,明らかな差があったように思うが,今回のはあまりレベル差は感じなかった。生徒に一番近いのは,AO入試とかだと思いますけど,推薦入試でも面接がある。

山本先生
さて,指導されていた先生どうでしょう。

小池先生
指導する側の意識の統一の問題ですが,プールと上宮で交代してやってみようかという話はあったんですが,両校ともにぎりぎりだったのでできなかった。でもそういうことはやった方がよかったように思う。

山本先生
ちょっとでにくいようなので,セッション全部ひっくるめてやりましょうか。今年は代替わりが進んできたと思う。

石部先生
今回ほとんど何もしなかったので,その代替わり自体は進んだと思う。1回目,2回目の印象が強くて,3回目からその色を抜こうという方針でやった。4回目は払拭できたかな。その分,教員の研修に寄与できたのかなと思った。新しい血が入ったことは間違いない。おもしろいセッションをしようという条件は満たされたと思う。えらそうに,セッションのたびに,ホームルームティーチャーに「はいつぎ,はいつぎ」というだけの司会はやめませんかと言ってきた。白川先生と冨田先生は,ちゃんとからんでいた。ただの進行じゃなくて。そこのところは随分よくなっていたと思う。閉会の時に「セイユーセイミー」を流しながら,語りを入れたかった。それも冨田先生に突然降りましたけど,ちゃんと入れてくれた。そういう「いじり」で関わっていきたいと思う。

山本先生
第3回のときには,司会のことで白川先生と冨田先生には活躍いただきましたけど,今日はどうでしたか。

冨田先生(プール学院高校)
代替わりとかそういうことは意識していたわけじゃない。自然なフリだったと思う。いろいろ勉強させてもらいながら,新しいものも入れられたかなと思っています。生徒のことで,去年の振り返りのときに,できる子が集まっているという話になっていた。今回は,生徒の層が変わったんじゃないかと思った。プレゼン甲子園に参加しないような雰囲気の生徒がいた。生徒の違いというのが,私の中では見てて面白かった。

白川先生(プール学院高校)
第3回のHRティーチャーをやらせてもらって感謝しています。正直なことをいうと,第3回では,自分のモチベーションが少し下がりました。いろんなこと振り返ってみて,さらに上,さらに上という気持ちを持続させるのが大変だということを実感しています。4年も続いたのはすごいことだと思います。新しいことといわれても,モチベーションとしては上がってこなくて,毎回同じことというわけにもいかないし。うまくまとまりませんが,正直な気持ちです。

林先生(プール学院高校)
(話の流れと)まったく関係ないことですが,いつも楽しみにしているのは,上宮の先生によるエキシビジョン。パワーポイントを使わずにやるというのがすごい意味があるのではないかと思う。意味があると思って生徒も見ているんだけれど,意味があるのかないのかいまだに謎。相手に伝わるということを第一に考える。

山本先生
私は一度もエキシビジョンを見たことがない。上宮さん何か意図はありますか?

池田先生(上宮高校)
今年は一番考えやすかった。去年,一昨年は具体的な(なんらかの数字上の)制限があったけれど,今年は制限がなくてわかりやすかった。60人いると,(理論上)同じ誕生日の人が必ずいる。フロアに問いかけて同じ誕生日同士の人がいなかったらどうしようと思っていたけれど,6月に二人いたということは,約半分で見つかったということになる。

山本先生
教師もやってみたら,テーマの考えやすさというのはわかると思う。今回のテーマ設定はいかがでしたか?私は考えやすいと思った。あるいは簡単すぎたのではないかとか。

池田先生
生徒は法律は罰則が必要なのではないかと考えていて,つっこまれたらどうしようと思っていた様子だった。つっこまれることはないので,大丈夫だと言った。でもつっこみはあった方がいいと思う。

奥田先生
1〜4回目まで全部みていますが,テーマの決め方によって,生徒も先生も全部かわってくる。これは非常に大事なことで,私は今回セッションには参加せずに本番だけ見ましたが。テーマはよかったと思う。一番よかった。法律はしばることだと考えがちだけれど,明るい方向で考えられる若い人を育てることができるのではないか。

山本先生
こういうテーマだと考えやすいとか,うまくいったというテーマ設定はありませんか?最近はあまり授業でもプレゼンっぽいことはしないのかな?

林先生
「10年後の○○はこうなっている」という前回のテーマとまったく同じのをやったら結構いけた。その前の年は,クラスの生徒がどこかに引越しで転校してしまうといいう状況設定をして,どういう送別会にすればいいか企画するというのをやった。身近な問題に据えやすそうだった。

小池先生
中学校の先生がいらっしゃいましたが,技術家庭ではどうですか。

西川先生
中1で法律の今回のテーマでやってみた。1時間でなんらかのことを考えて,作業に入りだす。法律の内容は置いといて。お菓子に関する法律とか,お小遣い,校則についてのこと,そういうのがありふれている。面白かったのは,学生専用車両をつくれというものでしたね。

石部先生
2007年があるとしたら,どんな方向でいったらいいのか。その辺も踏まえて,ご意見をいただけたら。もっとHRティーチャーが多彩に入ってくださったり,笹谷先生がおっしゃったようなポスターのこととか,逆にそれで「わーっ」と来たらどうすんねんとか。東京のプレゼンピックは学校単位でやってて,授業で同じテーマでやってるらしい。学年統一で,予選を勝ち抜いてきたのを発表させる。学校間の連絡は特にないと聞いている。東京のやり方であれば,毎年やれるのだけれど,わたしたちが目指す方向としてはどうか。

山本先生
ここはこうしなければ5回目はまずいだろうという観点でこれまでを振り返っていただくというのはどうでしょう。

奥田先生
ずっと見てて,男子の生徒さんが参加していただいたのは非常に大きい。春日丘高校が今回はじめて公立の高校から参加があった。場の設定もリーダーも変わってきている。生徒をだしに先生が勉強している会がこの会だから,それなりのエネルギーもかかる。先生方のご意見で決めるべきだろうと思う。情報だけじゃなくて,英語,国語,技術,いろんな先生が組める。広い意味でのコミュニケーション。

竹内先生(府立成城高校)
松下さんから助成をいただいて,8月に発表にいったわけですが,最後にはこれで教員が変わっていく研修になっているというのが大きいという評価をもらっている。モチベーションが下がっているという気持ちはよくわかる。僕も何か達成してしまった後には気持ちが下がることがある。かといって,自分ひとりでゼロからはじめていたら,効率が悪い。できたら続けていきたいと思うけど,じゃあ誰がリードしていくんだとか。企画をどういう風にしていくかとか,今のまま松下の助成に出しても通すのは難しいと思う。プレゼンを中心におくのはいいんですけれど,もう一歩踏み出せるといいと思う。

辻田さん(日本文教出版)
テーマの設定が法律だったので,具体的な提案だった。東京のプレゼンも見ていて思うのは,聞いてる生徒には何も言いたいことがないのかなぁということ。プレゼンテーションの後に質問が出てくることを想定してプレゼンを作るようなことも考えると雰囲気がかわるのではないかと思った。

山本先生
以前,突っ込んでくださいというのがあった。それはそれで空気が変わると思う。

泰山さん(大学生)
セッションを何回かして思ったのは,演技とか劇形式のチームが多くて,何を評価すればいいのか迷ったところがある。内容にまで踏み込んで評価をするのか,技術にしぼって評価するのか。

山本先生
評価については事前に話があった。個々個人によって,プレゼンに求めているものが違うので,ああいう評価用紙にした。

直川さん(大学生)
今日しか参加できなかった。教員採用試験があったので。去年はエキシビジョンでバウリンガルというのをやりました。去年に比べて生徒もはきはきしていて面白かった。去年と比べて気になったのは,台本をもって喋っているチームが多かったこと。私がいうのもなんですけれど,台本じゃなくて,身振り手振りもつかって相手に伝えることだと思う。今日はそういうのが少なかったのが残念だった。来年やるのであれば,身振り手振りなども意識したものにする必要があると思う。

前尾さん(大学生)
高校生の頃にプレゼンする機会はなかったので,彼らが上手なのでびっくりした。高校生のうちからやるのはすごくいいことだと思った。増えたら大変かもしれないですけど,続けていって欲しい。セッションでは2回目にホームルームティーチャーをやらせてもらった。どういうサポートをすればいいのか迷うところもあって,打ち合わせ不足なところもあった。反省しています。

矢追さん(大学生)
今回,自分なりに評価基準を考えてみた。それに沿って評価した。大学のプロジェクトで大阪の府立に高校に入っていて,授業の中でプレゼンもよくある。評価基準はそのときにみんなで考えるんだけれど,これでいいというのがないのも現実。先生方の評価基準もまた見せていただきたい。とても勉強になりました。ありがとうございました。

山本先生
評価のことは,メールでも投げかけさせていただきました。訴求力とかデザイン性とか,国語の教師としてあれを見ると,機能していないように感じる。ああいう縦割りの基準だてで,プレゼンを評価できるんだろうかと思う。そういう迷いもあって,フロアの方々に配った用紙は文章での評価にした。

米田先生(羽衣学園高校)
評価は生徒さんに一枚見せた。5つくらいの観点。優勝は決めなくてもいいんじゃないかと思っているところもある。プレゼン甲子園は通過点。今日の場合は,池田先生のところのエキシビジョンとか,OGの方のお話とか,ああいうのを生徒さんに持って帰ってもらいたい。それを学校にもってかえってどう料理するかはそれぞれの先生方の腕ではないでしょうか。

 
 

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